先人に学ぶ page2

←previous  next→

 

4.単色の重ね塗り

トーンの幅

同じ色を、渇いてから少しずつずらして重ねて塗りました(一番薄い色の場合、画像全面を塗っています)。元のいちばん薄い色の2倍、3倍、4倍と濃くなっていきますが、見てみると、だんだんと変化の度合いが少なくなっている気がしました。一回の塗りの増加の割合は、元の色の100%増、50%増、33%増、25%増と徐々に少なくなっているということに気が付きました。描いてみるまで考えた事も無かったです。

 

 

また、その色が持つトーンの幅も考えさせられました。
黄色などの明るい色はトーンの幅が狭く、最も濃い色になるまで重ねられる回数が少ないのに対して、暗い色の場合はトーンの幅が広く、最も濃い色になるまで重ねられる回数がより多くなります。

5.筆使いの練習

カーブに沿ってグラデーションを付けながら塗る。これがなかなか難しいんです。

6.ウェット・オン(イン)・ウェット

この技法は、普通に描いていれば誰もが知らないうちに使っていますね。濡れているところに絵の具をさらに落とします。紙を予めきれいな水で濡らしておくという方法も、この技法に含まれます。

その絵の具の混ざり方をある程度把握する練習をします。
紙または先に塗った絵の具の乾き具合を変えたり、あとに塗る絵の具の水分量を変えたりして何度も試します。

空、霧、遠景の山や霞んだ木々など描くときに必須で、何度も練習、実験を行ったほうが良さそうです。

7.ジャガイモを描いてみる

ここでやっと「物」を描いてみました。ある程度水彩画に慣れたつもりでしたが、まったく思ったように描けず、結局ジャガイモを30個以上描くことになりました。

1、鉛筆で輪郭を描く。
2、薄い絵の具で一度全体を塗り、その上に色の濃いものをところどころ重ね、明るい部分(ハイライト)の絵の具を水分を落とした筆でぬぐい取り、下半分とその他の暗い影部分を塗ります。(ここまでは絵の具が渇かないうちに)
3、最後に絵の具が渇いてからジャガイモの影を描きました。

参考にしたクローショー氏のジャガイモは、私のように何度も修正を加えるものでは有りません。修正の筆を入れずに素早く剣`けるくらいまで上達したいところです。

荒目の用紙、10号丸筆を使用

8.空-A

実際に空を見れば分かるのですが、地平線に近づくにつれ、色が薄くなっていきます。これを塗るには、前ページの段階塗りが基本です。ただし、地平線に近づくにつれ、黄色味を帯びていくので、黄色を足しつつ、水を加えて薄くします。雲ですが、薄い雲の場合(サンプルのいちばん右など)は、ブルーの段階塗りをする前に、その部分に綺麗な水を筆で塗っておけば、ブルーを重ねたときに、そこが薄くなります。サンプルのように、ところどころに小さくて濃い白だけの雲が有る場合は、ある程度絵の具が乾いてから、ティッシュでチョンチョンと絵の具を拭き取って、紙の白を出して表現します。

画像の方は、地平線が中央より少し上になるので、その少し下まで空を書きました。荒目、B5の用紙。

9.マスキングインク

那須連山の雪部分で使いました。予めマスキングをして塗れば、紙の白さを残せます。

10.ドライブラシ  
11.スクラッチング  

Copyright(C) 2007 Ayrton. All rights reserved.