マイツールズ

僕が使う道具をご紹介します。(※すべてが水彩画に必要というわけではありません)

デッサン用

写真は「ファーバーカステル ピット モノクロームセット」の12種混合セットです。一度本格的なデッサン用の道具を使ってみたかったので買ってみました。白い紙や水彩に向かない物も有るようですので、すべてを水彩画に用いることにはならないと思います。デッサンのみで使用する事も多くなるでしょう。

左上は練り消しゴムです。
右上はチョーク4本。塗り幅を広く使うことが出来るので、広い面のトーン(明暗)を描くときにに適します。素材は色褪せしにくい顔料系。顔料はおおまかに言えば鉱物が原料と言って良いでしょうか。黒、ウォルナッツブラウン、サングイン、白の4色です。白いチョークは色紙用になります。
7本有る鉛筆タイプのものの一番上はナチュラルチャコール。チャコールは粉末木炭を結合材で固めたものです。芯が軟らかい。
2本目はカステル9000番鉛筆のHBです。芯が黒鉛と粘土のいわゆる鉛筆です。このカステル9000番鉛筆は6Hから8Bまで12種類有りますが、12種混合セットに含まれるのはHBのみです。
3本目から6本目はピット鉛筆と言われるものです。 オイルベース(油性)の、擦ってぼかすことが難しいものもあります。
一番下はモノクロームグラファイトのHB。木部が無い、全てが芯の鉛筆です。寝かして描けば幅広く描けるでしょう。
写真には有りませんが、追加の鉛筆にモノクロームグラファイトの3Bを購入しました。

左はいわゆるペン。ペン先にはいくつも形が有りますが、とりあえず入門用のSchool-Gというものを買ってみました。水彩で「ペンとウォッシュ」を描くときに使います。上は詰替用インク。

 

絵の具

写真は「HOLBEIN ARTISTS' WATER COLORS」(透明水彩)です。「ホルバイン」は、16世紀のドイツの画家の名前で、そこから由来しているようです。日本では「ホルベイン」と読むことが殆どのようですが、ドイツ語読みでは「ホルバイン」だと思います。
水彩の絵の具は、大分して、透明水彩と不透明水彩に分けられます。透明水彩は重ね塗り、ウォッシュに適し、不透明水彩はガッシュ(GOAUCHE)と呼ばれ、重ね塗りすると下の色を覆い隠します。

絵の具のタイプには、チューブ、半練りのパン、固形のケーキがあります。外でスケッチをするときに便利な、ケーキがパレットに組み込まれている携帯セットも販売されています。

水彩絵の具メーカーとしては、クサカベ、ウインザー&ニュートン、ターナー、ラウニー、ヴァン・ゴッホ、 シュミンケ・ホラダム、マイメリなどが有名なようです。

ガッシュのナチュラルホワイトを追加購入しました。

僕の選んだ8色

上段左から、パーマネントイエローレモン、イエローオーカー、バーントシェンナ、バーミリオンヒュー、下段左から、ローズマダー、コバルトブルーヒュー、プルシャンブルー、バーントアンバー。
色の3原色、赤、青、黄とその近似色。

白は紙の白さで表し、黒は、赤、青、黄の3色を混ぜれば出来ますね。

僕はとりあえず使用する色を左の8色にしました。何と何を混ぜればどんな色になるか覚えるには、この8色から、と思ったからです。

ベラミー氏は、黒の絵の具は全く、白の絵の具もほとんど使わないと述べています。白は、基本的には紙の白を残して表します。まれにマスキングインクでのマスキング、小型ナイフでのスクラッチング(ひっかき)で紙の白さを削り出したりするそうです。
僕の少ない経験から考えてみても、真っ黒より、黒っぽい色の中にも何かしら色がある方が良かったでしょうし、水を含んだ白の絵の具を紙が渇いたあとに上から塗ると、透明水彩のみずみずしさを失わせ、かつ汚いものになってしまっていました(ガッシュのホワイトで回避可能)。

マスキングインク。色塗りする前に紙の白い部分を残すために使います。後でインクを落とすときは消しゴムを使います。僕は持っていませんが、このマスキングインクを落とす液体も有るようです。

マスキングインク専用の筆も用意してます。色を塗る為に使う筆は使わないほうがいいですね。付けペンというものも有るようで、細かな所を筆よりも正確にマスキングできるようです。
筆に付いたマスキング液は、水よりも温水で落とした方が良いようです。

 


上から2号リガー(長穂)、6号丸筆、10号丸筆、18号オーバルです。すべてラファエル社のリス毛です。
ほか広い面のウォッシュにスポンジを使うことも有るかもしれません。僕は持っていませんがスポンジのローラーも販売されています。

ラファエルの水彩画用の筆の原毛としては、リス毛の他に、コリンスキー(赤テン極上品)、赤テン、ポニー、ナイロンなどが有るようです。 他メーカーでは、コリンスキーセーブル(ミンク極上品)、セーブル(ミンク)、イタチ、馬、牛、豚の毛の筆など色々有るようです。ベラミー氏、クローショー氏の著書では、セーブルが良いとありました(高価です)。

 

水彩用紙

のタイプは、細目、中目、荒目、主にこの3種に分けられます。表面の粗さが違います。細目は、細密な絵に向き、風景画にはあまり使われないようです。中目、荒目が風景画によく使われます。

写真の上段左から、 アポロ社のF3ドローイングブック、コットマンB4パッド細目、CANSON F5パッド荒目、 下段左から、ホルバインのケント紙(いくらか安価で表面は滑らか。練習、細密画向き)、アルシュのブロック細目(23x31cm)。 このブロックは4辺が糊付けされていて紙が厚いので紙が伸縮しにくく、水張りが不要になります。こちらは高価。

 

 

 

 

 

用紙の形態(下記以外にもあるようです)

一枚ずつ売られているものです。
ブック
スケッチブックタイプです。
パッド
1辺が糊付けされています。
僕は一枚ずつはがして画板に貼って使ってます。
ブロック
4辺が糊付けされていて、そのままの状態で描けば紙が波打つのを抑えられ、水張りの必要がなくなります。描いた後に紙をはがします。戸外でのスケッチにも適しています。
ロール
好きな長さに切って使うタイプ

主な用紙サイズ
水彩画では、F○で表されるものが使われることが多いようです。
F10以上のものも有りますが下表では省略します。(資料:マルマン他より)

サイズ
寸法(mm)
サイズ
寸法(mm)
F0
142x185
F5
272x352
F1
162x225
F6
320x407
F2
192x245
F8
379x452
F3
217x272
F10
460x532
F4
242x332
B4
257x364

用紙の素材
パルプ、コットンが使われるようです。コットンの特性としては、水を良く含み、紙が強いということだそうです。コットン100%が一番良いのかもしれません。

水張り
紙は水を含むと伸び、渇くと縮みます。描くことで紙が伸び、波打ってきます。色にムラが出来ます。その回避策として「水張り」をします。用紙を水に浸し、水から取り出した後、画板に紙の4辺をテープで留め、渇かします。紙が伸びている時にテープで留めるわけです。これで波打ちがだいぶ抑えられるようではあります。それでも、水を含んだ筆で何度も同じ所をなぞったり、水をたくさん含む部分と水をほとんど含まない部分との境目が有ったりすると、その部分で紙が波打って来るようです。ムラ無く水分を含ませることを考えておく必要があるようです。

 

その他 パレット、画板、水入れ、水張りテープ、スポンジ、ティッシュ、鉛筆削り、小型ナイフ
パレット
1

水入れ、水張りテープ、スポンジ、カッター、鉛筆削り
1

パレットには、プラスチック製、金属製、磁器製いろいろなものがあります。僕の場合、最初は普通のパレットでしたが、写真の物に変えました。通常は常時パレットに各色並べておくようですが、僕は絵の具が混ざってしまうのがイヤなので、絵を描く都度、必要な色をチューブから出しています。
紙の半分を単色で塗るような、スポンジを使用する場合に使う、小皿タイプのものも追加しました。
戸外でのスケッチには、携帯用のパレットに固形の絵の具が組み込まれた携帯セットがお勧めです。

画板は、シンプルな「ただの木の板」が良いようです。私の場合、表面を紙で何層にも覆ったものにしてしまったので、水張りテープをはがすと、一緒に画板の紙がはがれてしまいます。そのうちに買い替えるつもりです。

水入れは、僕は大きめのものを2つ用意してます。ひとつは明るい色用、もうひとつが暗めの色用です。2つあれば、濃い絵の具で水がすぐに汚れてしまうのを避けられ、水を入れ替えに行く回数を減らせます。

水張りで、画板に紙を貼る時に使うのが水張りテープです。専用の物が売られています。僕はテストするためにも普通のガムテープと専用のものと両方使ってます。(紙によっては水張りする必要がありません)

スポンジは、紙をきれいな水で濡らすときや広い面のウォッシュをかけるときに使います。写真左下は水彩画用の天然海綿ですが、普通のキッチンで使うような四角いスポンジの方が簡単にムラ無くウォッシュをかけられる気がします。

ティッシュは紙の上の絵の具を吸い取って明るい部分を作ったり、筆の水分を落とすときに使います。

小型ナイフは、白い部分を表現する時に、絵の表面を削ることに用いられる事があるようです(スクラッチング)。また、僕の場合、チャコールやモノクロームグラファイトなどの鉛筆を削る際にも小型ナイフを使います。

小型の、手で鉛筆を回して削るタイプの鉛筆削りも用意しました。

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