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デビッド・ベラミー David Bellamy
イギリス人。多くの水彩風景画を描く。著書には、『Wild Places of Britain』、ベストセラー『Watercolour Landscape Course』などがある。他、絵画の描き方をテーマとした3巻組みのビデオの制作、雑誌『レジャー・ペインター』への寄稿、各地での水彩画講座などを行う。芸術、環境問題を扱ったテレビ番組にも多数出演。
アルウィン・クローショー Alwyn Crawshaw
イギリス人。水彩画のほか、油絵、アクリル画、パステル画も手がける。著書には、『The Artist At Work』、『アルウィンの30分割法』、『アルウィンの楽しい水彩教室』『アルウィンの楽しい油絵教室』などがある。テレビのシリーズ番組も制作し、それと同名の著書も出版。絵画技法のビデオも好評。
練習
1.ウォッシュを均一にかける (フラット・ウォッシュ=平塗り)
紙の表面を筆で洗っていくかのように筆を何度も滑らせます。ムラにならないように線の縁を重ねて塗り、絵の具が上方へ逆流しないように紙の手前側を低く傾けます。筆を離した場所や最後の線の下方に絵の具が溜まるので、それは次の線を描いたときにその線に吸い込んだり、水分を落とした筆で吸い取る必要があります。
左の画像は10号丸筆で横線を描いた物です。
単色のグラデーションは、筆に水を少しずつ足して描きます。筆の水分量、絵の具の量をしっかり調節して、ムラにならないように筆をパレットで少しならしてから線を引いていきます。かなり慎重な作業です。 気を抜くとすぐ失敗します。
画像は10号丸筆で横線を描いた物です。いきなり薄くなってしまいました。
3-A. 2色のグラデーション(1)
2色のグラデーションの場合、主に2通りの方法が挙げられると思います。
ひとつが上の2と同じように、水を足していく代わりに、もう一つの色の絵の具を少しずつ足していく方法ですが、混ざった時に色が濁ってしまう(絵の具の色、絵の具のメーカーによって濁り方に違いが有るようです)ことが多いので、その濁る幅をできるだけ少なくしつつ、グラデーションを綺麗に出すことに気を付けます。
画像のものは、ピンクから描き、青を足して行ったものです。紙を逆さに描きました。ピンクが鮮やかなのに対し、青は濁っていますね。
3-B. 2色のグラデーション(2)
もうひとつが、下方の色を先に塗り、その絵の具が渇く前に、もうひとつの上方の色を一部を重ねて塗る方法です。紙を傾けて描くことで絵の具が下の方へ流れ、自然に色が混ざり、その混ざり方も印象的なものになる、というものです。 何度か練習してある程度は再現性を高める必要があるかと思います。